お疲れパドラー de 6H漕ぎ
先週の心地よさに味を占めてこの土曜日も早朝支笏湖出動です
到着場所は同じモラップキャンプ場。
今回は2度目なので艇の組み立ても手早いですよ
装備も軽量化して、MSR TWINGで。
(前回と同じエヅラかも)
今回の朝漕ぎはちょっと足を伸ばしてみました
目的地は対岸の美笛キャンプ場。
前回は北にある支笏湖温泉街への往復しましたが、
今回はちょっと腕試ししてみたくなったのです。
艇の速度は状況によって大きく左右されるのですが
時速2~3kmで考えると、片道3~4時間かかる計算です。
正午着をめざして午前8時前に出発
美笛で昼食が食べられるように、ミニテーブル・チェア
ソフトクーラーと昼食、着替えを舟の後ろに積んでいきましたよ。
前回は艇にペットボトルくらいしか載せていなかったので、
今回は反省をふまえてデッキはこんな感じで↓
ラジオは長時間の航行では気晴らしになります。
双眼鏡は目的地の早期発見に。
この他にGPSもあったのですが、久しく使っていなかったので
途中で電池切れという役立たずぶり。
今回新調したのが、スプレーカバーとシーソック。
(細かい散財は続くのよねぇ)
前回、漕いでいてパドルのしずくが艇内に結構たまったので、
装着してみたのですが、結果はやはり水たまりに
なんででしょう?原因は後日解明するとして、この日の往路は
ベタ凪に近い静かな鏡面。
遠く恵庭岳は雲の帽子をかぶっています。
先週の温泉街周辺は遊覧船や足漕ぎボートなどが行き交って
静かな印象はなかったのですが、今回は眼前に何一つ浮かんで
いない湖面を独り占めしたような世界が続きます。
(道路は近いので走行音はよく聞こえますが)
快適だったなぁ~このあたりまでは
1時間以上漕いだでしょうか。突き出た岸を過ぎると、前方が開けて
はるか遠く、木々の手前に薄っすらと点在するものが見えてきました。
(↓のところ)
あれに見えるは美笛キャンプ場に違いない!
GPSが役立たずとなると目視確認となるのですが、他に湖畔に
何かある感じはないので、それを目標物に決めてさらに進みます。
今まで岸からあまり離れずに漕いでいたのを思い切って
ショートカットすることに
(上の地図で見るとちょうど半分あたりだったようです)
しばらく漕いでも、テント群らしきものははっきりしてこないし
近づいている感じがしません
岸から離れると流れる風景がゆっくりとしか変わらないので
進んでいる実感がしないんですよね。
なかなかモチベーションが上がりません
それから1時間以上漕いで、時計を見ると2時間半経過。
途中から日差しが出て、ペットボトルによく手が伸びます。
「う~ん、1本じゃ足りなかったぁ」と反省。
それでも、次第にテントの色がわかる距離になり、混雑して
いる状況が見えてきて、いよいよ上陸ポイントを探せる距離に
近づいてきました。
水上で時々休みながらほぼ3時間で到着
何とか上陸です川向こうの車が乗り入れられない場所へ。
とりあえず、水分補給に場内の炊事場へ。
予想通りの混雑ぶりですw。
水を飲み、トイレも行ったら、急にホッとして知人はいないかと
探す余裕が出てきました。
そんな折、大きな見覚えのあるトレーラーを発見!
ムスタークさんご夫妻でした。先月の然別湖以来の再会です。
「オ~、エゾサン、ビフエニキテタノ?」
「いえ、モラップから漕いできました」
「ソレハ、ビックリネ!」
しばし談笑していると、湖面に風が出てたぞ
なんだかゆっくりしていられなくなりました。せっかく積んできた
イスも出さずに急いで昼食を済ませ、30分ほどの滞在で復路へ。
漕ぎ出すと風がますます強くなって南から湖面に風が吹き
降りてきて(↑↑↑)先ほどの静かな湖面は一変
バウのデッキにはしぶきがかかり、大きなうねりに艇が
左右前後に傾きます。
「ここは海だ!」
ここで沈したら岸まで泳いでいくことも不可能だし、
セルフレスキューも練習してないし
まずは最寄の岸に少しでも近づこう!(赤いルート)
大きな波を横からかぶっても、ボイジャーはなんとか粘って
姿勢を保持してくれます。これがボイジャーの安定性能か!
こんな厳しい状況下で初めて感じるポテンシャル。
往路で誰も目に入らない心地よさが復路では孤独感が
襲ってきます。少しも気が抜けなかった約1時間を耐え、
ようやく岸が近づいてカラカラだった喉に水分を流し込む。
それ以降、岸から離れないで進むと、風は背中に当たり、
艇は思いもよらない方向に流されます。ボイジャー415の
回頭性の良さが逆にコントロールしにくい状況になり、
一難去ってまた一難
なんとか直線コースに戻ると、次第に風がおさまって、
牙を向いていた波がおとなしくなってきました。
同じ湖面とは思えない変わり様です。
はたして、この日だけの状況なのか、それとも支笏湖独特の
風なのかわかりませんが、嵐が去ったような安堵感に体の力が
抜けると同時に、腕や背中の筋肉の緊張が疲労に変わるのが
自分でもわかりました。
モラップのテント群が見えてくると、再びうねりが・・・
しかし、先ほどの状況を経験した後では、多少の荒れにも
余裕があります。
そして無事に帰還
コースはかなり遠回りしましたが、追い風で想像以上に
スピードがでていたらしく、行きとかわらないタイムでのゴール
モラップは朝の静かな状況が嘘のように美笛状態になってました。
今回のマイグレートジャーニー(笑)はカヤックの奥深さと怖さの
両面を知るよい機会となりました。
6時間の航行で手には漕ぎダコと筋肉痛とちょっとの自信と・・・
支笏湖にはまだ北側のオコタン・ポロピナイのルートが
未漕破ですし、野営をしながら、2日間かけて一周するのも
楽しいかもしれません。まだまだ支笏湖で遊べるな
1日たって、あ~背中がパンパンですぅ
あなたにおススメの記事
関連記事