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2016年09月13日

被災地から~南富良野町

北海道では朱鞠内の最低気温が5℃を下回ったそうで
これから秋が一気に深まっていきそうですもみじ01

台風10号等による岩手県や北海道の災害の復興も
激甚災害指定の方向で少しずつ進んできているようですが
この週末は被害のあった南富良野町にボランティアに行ってきました

被災地から~南富良野町


(今回は文章長め&画像スマホになっています)

震災があるたびに被災地では大変な生活をしていると
頭ではわかっていても映像でしか様子を知るすべがなく
被災地の方々の痛みが本当の意味で
実感できていない思いがありました

しかし今回の空知川の増水と南富良野町の浸水被害は
金山湖のキャンプ場を利用し空知川支流を
川下りしていた自分にとって、決して遠い災害でなく
車で駆けつければ何かできるのではないか?
そんな思いがSNSで見つけたボランティア募集に後押しされました

「とにかく行ってみよう」

と改めて見た募集要項には
朝8時に現地ボランティアセンター集合となっています
朝5時に自宅を出発すれば間に合う時刻ですが
用事のあった土曜日は無理としても日曜日だけでも参加しよう

と決心はしてみても5時に出発する自信がなかったので
かなやま湖畔キャンプ場に前泊して現地入り
いうグットアイデアを思いつくグッド

さっそく現地に申込みとキャンプ場予約の電話をすると
キャンプ場は現在閉鎖中とのこと ガ~ンやべー
秒殺であえなくグットプランは頓挫してしまいました。。。
しかし再び頭に浮かんだグットアイデアは...

「少し距離はあるけれど先日泊まった山部からの~っ現地入り注目

朝5時起床 朝食作って撤収して7時過ぎに山部を出発
タイムスケジュールがすぐに出来上がったところで
札幌を5時に出るのと起きる時間がたいして変わらないことに
気がつきましたが「キャンプ場から駆けつける」のが
あくまで俺流と自分に言い聞かす(笑)

土曜日の午後に到着した富良野市山部は見渡すと
小雨のキャンプ場には誰一人いません

「選び放題じゃんびっくり

被災地から~南富良野町

なのでこんな寂しい絵になり
正面の尻別岳の雄姿は雨交じりの天気で今回も見えず

被災地から~南富良野町

この後、グループ1組とソロ2組が来ても贅沢な設営となりました

翌朝、無事に5時に起きたものの安定の「雨のポルヴェーラ」
道具を拭き拭き撤収してたらあっという間に出発予定時間となり
途中昼食を買って爆走して現地着セーフ汗

被災地に入る時はどんな状況が待っているのか
不安でいっぱいになりました

富良野から峠を越えると南富良野町が見えてきます
市街地に入る前にまず現れたのが洪水となった空知川

決壊して市街地に流れ出した所にはすでに土嚢が積まれていました
奥に見えるのが最初の画像にある傾いた建物

被災地から~南富良野町

決壊間もない時の状況がこれです ↓

被災地から~南富良野町

被災地から~南富良野町

川から近い道の駅の駐車場は
水が引いた後の乾いた土砂で覆われています

被災地から~南富良野町

建物のいたる所に流木や土砂の堆積物が
廃棄されないままに積み上げられていました

被災地から~南富良野町

町役場に隣接する体育館がボランティアセンターとなっていて
支援物資が並べられ、すでに100名を超えるであろう皆さんが集まっていました

被災地から~南富良野町

事前説明の中で「ボランティアはしてあげる」のではなく「させてもらう」気持ちで
被災者の皆さんと接してくださいという言葉に気持ちが凛とさせられました

派遣される場所は市街地の幾寅地区とさらに南にある落合地区で
仕事の内容が民家の軒下の泥出しや汚れた家具の運び出し
室内の清掃さらに被災ゴミの取りまとめ
農家での農作物の回収や掘り出しなど様々です

初参加の自分は係の方の指示で民家の少ない落合へ向かうことに

落合は年に一度川下りに訪れている場所で
清流シーソラプチ川でガイドしている皆さんのベースがある場所でもあります

今回はガイドの方の倒壊した倉庫の解体作業を担当することになりました

被災地から~南富良野町

被災地から~南富良野町

建物は屋根だけ残され、上流から流れてきた乗用車が
横転して留まっているという惨状を目にしますタラ~

驚かされたのが倉庫の持ち主が川下りの時に
川の情報を教えてくれる『ゆらゆらさん』ことケンさんという方で
その偶然にびっくりしましたが、知り合いの方のお手伝いが
できることに縁を感じ、参加できたことに嬉しさがこみ上げてきました

ゆらゆらさんと渡月橋から改めて国体コースを観て愕然とします

被災地から~南富良野町

渡月橋が浸かる高さまで増水した川の勢いは川岸を大きく削り
このままではさらに崩れかねない状況でした

被災地から~南富良野町

被災地から~南富良野町


護岸がなかった手つかずの清流が安全な川になるために
工事は避けられないと納得せざると得ませんでした

今シーズンはおろか来年もいつからガイドをできるのか・・・
ガイドの皆さんの落胆ぶりが手に取るようにわかります

少し上流にある北落合橋は橋脚が一部欠落し
無数の流木が引っ掛かったままの状態でした

被災地から~南富良野町

被災地から~南富良野町

再建不能な倉庫をゆらゆらさんとガイド仲間の皆さん
そしてボランティア十数名で手作業で解体していきます

被災地から~南富良野町

倉庫の中のカヌーは流れ、空気で膨らませるダッキーも
押しつぶされているはずだという話を聞くとガイドの財産が
全く無くなくなり途方に暮れるしかない状況を知らされます

太陽が照りつける中、皆さん黙々と作業をしますが
釘の出た木材を踏みつけないように注意をしても
見えない釘がゴム手袋や衣服に穴をあけます

午前中の作業を終えて休憩所に向かうと
地元のお店の方が炊き出しのカレーを準備してくれていました
お互いに「ありがとうございます」の感謝を込めて

被災地から~南富良野町

午後からの作業も短く感じながら終了
残りの作業は明日のボランティアの方々に引き継ぐことに

翌日もボランティアを行うという本州からの若者たち
もう4日目だそうで現場の作業をてきぱきと指示していました
ボランティアセンターにも多くの若い人たちが
率先して仕事をしていたのが印象的でした

自分と同じカヌー愛好家の有志の方も
道北や道東から参加していました

被災地のために 楽しませてもらった地元や川のために
それぞれの思いは違えども
自分のできることを何かしたいという気持ちは同じ


日本人の助け合いの精神を肌で感じた今回
ボランティアの意義を改めて考える機会になりました

被災者の方々には始まったばかりの復興
自然豊かな空知川が再びもとの姿に近づくことを
願いながら爪跡の残る地をあとにしました





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この記事へのコメント
ボランテイア活動お疲れさまでしたm(_ _)m

写真からでも伝わってくる今回の被害には声が出ません。
実際の現場をみるともっとショックが大きいんでしょうね。
ご縁があってけんさんの倉庫のあと片付けとは、何かチカラに引き寄せられたようですね。
いろんな災害がありましたが、今回ほど身近なものがなかったような気がします。
ボランティアの形はそれぞれあると思いますが
現地に赴いて実際の現場をみるとみないのでは違うんでしょうね。
あー呑気に秋の味覚を堪能していたことを反省・・・(-_-;)
Posted by まる◎まるまる at 2016年09月13日 18:17
*まるさん

ゆらゆらさんは年齢的にもガイドとしての潮時を考えていた
ように思いますが、そのタイミングでこの震災です
シーソラの今後とともに一大決心をされるのでは・・・と感じました

オータムフェストの売上金の一部は南富良野町に寄付される
そうですので、味覚を堪能するのも復興支援に貢献できていますよ

仰る通りボランティアには様々な形があると思いますが
義務を感じてすることではないですし、無理をする必要も
ないと思っています

今回はシーソラを気にしている方々に現状をお伝えできれば
と思いブログにしました

復興とは本当に長い時間と労力がかかることだと感じました
被災した皆さんと被災地が元の活力を取り戻す時まで
思いを寄せ続けることが本当の意味でのボランティアですね
Posted by ezoezo at 2016年09月13日 21:12
ボランティアお疲れ様でした‼️
実は札幌から土曜日朝に出発し南富良野町でボランティアした後に山部の第一サイトに一泊した者です!ポルヴェーラ見かけましたよ‼️落合に行かれたのですね‼️私は幾寅の南富良野給食センターの泥出し作業でした。落合に比べれば全然ですが汚泥は重くて重労働でした。
土曜日は炊き出しはカレーだったのですが本当に心と体に染み入る美味しさでした。今日から新得は水道が使えるようになったと聞きましたが、清水町はまだまだ大変な状況みたいで心が痛みます。
一人でも多くのボランティアが集まって1日も早い復興を願ってやみません。でも、あのポルヴェーラezoさんだったのですね!
思わず初めてコメントしてしまいました失礼致しました‼️
Posted by とも at 2016年09月15日 22:51
*ともさん

書き込みありがとうございます
山部を利用するキャンパーボランティアなんて自分くらいだと
思っていましたが、同じことを考える方がいたんてうれしい限りです

泥だし作業お疲れさまでした!
農作業のお手伝いもそうですが、低い姿勢で作業するのは
とても大変でしょうし汚泥の重量は腕と腰にきませんでしたか?
落合でもタイカレーの炊き出しをいただきましたが
気持ちが本当にうれしかったですね

金山湖も再びキャンパーを受け入れられる日が遠くないことを
願いたいですね
Posted by ezo at 2016年09月16日 19:28
 
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